カーペンターズ プロローグ

8月27日 日曜日 快晴。日陰はほどよく涼しい

 

健康にはあまり気をつけていない。

カロリーの高いものを食べる事、お酒をたらふく飲む事。

この辺りに制限を設けていない、という意味である。

 

そんなことだから、学生の時は今の身長で50㎏だったのが、社会人になると、

運動もしないし、好きなものを片っ端から食べて、80㎏に成長してしまった。

 

そんな不摂生が祟ってか、一度大きな挫折を味わったことがある。

 

 

毎日の疲れもあって、いつもより早く就寝した。

軽い腹痛で目を覚ます。ただの腹痛だと思った。

トイレに行って用を足して寝る。

また2時間後ぐらいに目が覚めた。まだ腹痛がある。

正露丸を飲んで寝た。

 

朝、目が冷めると、まだ腹痛は治っていなかった。

我慢できないとかそんなレベルではなかったけど、これほど長く腹痛が続くことも

珍しかったので、念のため、会社を休んで病院に行った。

 

おれ「昨晩から腹痛があって。。。まぁ、我慢できないレベルではないんですが。」

医者「吐き気とか、そういうのはありますか?」

おれ「いや、ないですね。ただ、お腹が痛いだけです。」

医者「最近、生ものとか食べてませんか?例えば、鳥肝とか。」

 

そういえば、3日前に焼き鳥屋で、鳥肝の刺身を食べたことを思い出した。

 

おれ「あ、食べましたね。3日ぐらい前です」

医者「それかもな。急性ウィルス性腸炎の可能性が高いね。お薬出しとくから。」

 

ちょうどその日は金曜日だったので、土日をゆっくり休もうと思った。

会社に一報入れて帰ってから薬を飲んで寝た。

 

次の日、腹痛は治らなかった。

そんなものかと思って、特に気にせず薬を飲んでゆっくりとしていた。

 

土曜日の夕方からだろうか。

体が急にだるくなった。横になっているのが辛くなってきた。

なぜかお風呂の中で浮かんでいると楽になるので、浮かんでは寝て、浮かんでは寝て

を繰り返していた。

土曜日の夜は一睡もできなかった。

「急性ウィルス性腸炎?」

ほんとにそうなんだろうか?

こんなに急に容体が変わるとは思っていなかった。

 

日曜日、布団から動けない状態になっていた。

一人暮らしだったので、誰に助けを求めることもできなかった。

 

夢なのか、現実なのか。そんなこともわからない状態で日曜日を過ごした。

月曜日、会社に一報を入れ、這うようにして病院に行った。

 

おれ「薬飲んでも一向に良くならないんですか。。。」

医者「え?!確かに顔色も良くないですね、腹部のエコーを撮ってみましょう」

 

医者「ちょっと、炎症が起きてるかもしれません。大きな病院に行って

   見てもらった方が良いですね。連絡とって紹介状を書くので、

   待っててもらえますか?」

 

なぜか、医者は焦っていた。ただのウィルス性腸炎だろう?

 

医者「近くの病院は混んでるみたいで、他探すのでもう少し待ってね」

 

病院にいるのだ。何かあっても大丈夫だろう。

そんな安心感からか、自宅にいるより随分楽になっていた。

 

医者「お待たせ。〇〇病院が受け入れてくれるってことなので、この紹介状を持って

   行ってくれる?なるべく早くね。」

医者「あと、もしかしたら、入院になるかもしれないので、着替えも少し持って

   行った方が良いよ」

おれ「入院?え?入院する可能性があるんですか?」

医者「精密検査してみないとわからないけど、念のため持って行っておいて」

おれ「はい、わかりました」

 

医者と話した事で、精神的な安心があったからか、日曜の夜の状態から比べると

随分と楽だった。自宅に帰って2〜3日分の下着を準備して、自転車で病院に行った。

 

まさか、あんなことになるとは。この時は知るよしもなかった。

 

つづく。。。

 

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昨日のお昼に食べたラーメン。ちょっと辛かった。

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